【プロが解説】各SNS広告の特徴と運用方法を伝授

こんにちは。寿五郎です!
今回はSNS広告(facebook広告、Instagram広告、Twitter広告、LINE広告)の特徴と運用方法について、広告業界にて10年近く働いてきたプロが伝授します。
なお、各SNS広告の特徴については【知らないと損をする】SNS広告の種類と向いている商材についてでも詳しく解説していますので、向いている商材などを知りたい方はこちらもお読みください。
各SNS広告の特徴
それでは、まず各SNSの特徴を見ていきましょう。
それぞれのプラットフォームのユーザー数、ユーザー属性、主なターゲティング、そして特徴を記載しています。
データについてはそれぞれの媒体資料をもとに2020年現在の公開されているデータを使用しています。
facebook広告
- 月間アクティブユーザー(MAU)数:2,600万人
- ユーザー属性:20代-40代が多く、男女ともに幅広く使われています。
- 主なターゲティング:
- デモグラフィックターゲティング(年齢・性別・地域)
- 学歴・ライフイベントターゲティング
- 興味関心ターゲティング
- リマーケティング
- 特徴:
- 実名制でかつユーザーによる情報のため、GoogleやYahoo!よりも精度が高い
- 学歴や役職などの情報が有効なセミナーや結婚などのライフイベントに関連する業種に向いている
一時期は多くの方が使用していたfacebookですが、近年はそのMAUは伸び悩んでいます。
ただ、5人に1人は未だ使用している大きなメディアであることには変わりありません。
また、facebook傘下のInstagramのユーザーにもfacebook広告でアクセスできるため、Instagram広告を考えている方はfacebook広告の仕組みを理解する必要があります。
Instagram広告
- 月間アクティブユーザー(MAU)数:3,300万人
- ユーザー属性:20代の利用が多く、女性の比率が多い傾向にあります。
- 主なターゲティング
- facebook広告と同じ(facebook広告からインスタグラムへ出稿)
- 特徴:
- 写真や動画での広告配信が主になっており、ファッションサイトなどが多く利用
- また、若い年代ではインスタグラムで検索し、気に入った商品を買うというユーザーが増えてきている
2016年には1,200万人だったInstagramユーザーですが、この数年でその数を3倍に伸ばしている勢いのあるメディアです。
特に20代の利用者が多く、広告のみならずインフルエンサーマーケティングにも使われることが多くあります。
Twitter広告
- 月間アクティブユーザー数:4,500万人
- ユーザー属性:10代-30代が多い
- 主なターゲティング
- キーワードターゲティング
- 興味関心ターゲティング
- フォロワーターゲティング
- 特徴
- 拡散性が非常に高いメディアのため、共感を呼ぶ内容や面白い内容のコンテンツを広告配信する際に非常に向いている
- 同じ興味、関心をもつユーザーがつながっていることが多い
TwitterのMAUは2017年を堺に発表がされていませんが、仮にそのままの数字だとするとLINEに次いで日本国内では2番目に大きなメディアとなっています。
ただし、Twitterは複数アカウントをもつ方が多いため、実際の数はこれよりも少ない可能性があります。
LINE広告
- 月間アクティブユーザー数:8,200万人
- ユーザー属性:幅広い年代が使用
- 主なターゲティング
- デモグラフィックターゲティング
- 類似ターゲティング
- 友達ターゲティング
- 特徴
- 高い月間アクティブ率と幅広い年代が使用していることが大きな特徴
- 類似ターゲティングは1%-15%で選ぶことができ、高い精度のターゲティングが可能
- 友達ターゲティングはLINE@の友達に対してリピート買いやクロスセルを狙って広告を配信をすることが可能
老若男女問わず、日本の人口の7割近くが使用しているのがLINEです。若年層(10代-20代)に至っては実に96%の利用率となっています。
SNSとしては国内最大のメディアですね。
SNS広告の運用方法
ここからはSNS広告の運用方法についてです。
SNS広告については、どのメディアも似ている部分がありますので、共通して重要なポイントを解説します。
バナーは定期的な変更でユーザーを飽きさせない
まずSNS広告を運用するにあたって、当たり前ですが肝に銘じておくことがあります。
それは検索広告と違い、ユーザーはあなたの商品を探していないということです。
そのため、どんなSNS広告であってもユーザーの興味をひく工夫が必要です。
特に、SNS広告はタイムライン上に表示されるため、一度表示されるとほぼ確実に目に入っています。
そのため、狭いターゲティングで同じ広告を回しているとクリック率が如実に下がっていきます。
バナーや動画などのクリエイティブは何種類かを同時に回し、また定期的に変更し、ユーザーが飽きないようにする必要があります。
フリークエンシーキャップはエチケット
私自身もそうですが、同じ広告に何度も追いかけられるのはいい気がしません。
人の顔が大きめに入ったバナー広告(1回見るだけで印象的)にどのサイトにいっても追いかけられたのにはうんざりしたのを今でも覚えています。
このような方法でも覚えてもらえるかもしれませんが、これでは商品を購入しようという気にはならないでしょう。
すでにお話したとおり、SNS広告はタイムライン上に表示されるため、一度表示されるとほぼ確実に目に入っています。
何度も表示されると「うっとおしい」広告になるのは間違いありません。
そのため、SNS広告では可能な限りフリークエンシーキャップ(表示回数の上限)を設定することをおすすめします。
使えるのは類似オーディエンス
リマーケティングが最も効果が高い配信方法であることは間違いありませんが、これだけでは先細りしてしまいます。
また、iOS14のアップデートなどにより、リマーケティングは今後実施するのが難しくなる可能性が大いにあります。
そこで、潜在層のユーザーにアプローチしていく必要があるのですが、私の経験上、どのメディアも類似ターゲティングは比較的効果が良い結果となっています。
ある程度の獲得数が必要ではありますが、おすすめは「コンバージョンユーザーと類似するユーザー」です。
SNSによっては類似度を変更できますので、まずはオーディエンスの数を確保しつつ高い類似度から徐々に広げていくことをおすすめします。
次に、個人情報の観点からあまりやりたがらない方が多いのですが、顧客のメールアドレスリストと類似するユーザーへのターゲティングも比較的良い結果がでています。
もし、リマーケティングの次に何をしようかと迷ったらこの類似ターゲティングを試してみてください。
分析は定期的に
SNS広告のバナーはGoogleやYahoo!のディスプレイ広告と比べて寿命が短い傾向があります。
GoogleやYahoo!に比べ、ユーザー数が少なく、目にもとまりやすい位置に広告を配信するのがその理由だと考えられますが、放っておくとクリック率が下がり徐々に配信量も減ることになります。
どのようなバナー・セグメントが効果的なのか、2週間程度で一度分析するようにしましょう。
そして、その結果を踏まえてさらに改善を重ねていく必要があります。
SNS広告はGoogleやYahoo!のディスプレイ広告よりも結構手間をかける必要がある広告なのです。
まとめ
以上、SNS広告の特徴と運用方法についてでした。
それぞれのメディアが提供しているターゲティングの中でも類似ターゲティングはおすすめの配信方法なので、もしまだ試していない場合はぜひ試してみてください。